1. 各種交付金(利子割・株式等譲渡所得割・環境性能割)
質疑・意見委員
歳入予算のうち、利子割交付金の増額理由を教えてください。
答弁執行部
利子割交付金は、利子の支払いを受ける際に課税される県民税利子割の一部が市町村に交付されるものです。令和6年3月にマイナス金利政策が解除され、金融機関による金利の引上げにより県民税の利子割が増収となることに伴い、利子割交付金の増収を見込んでいます。
質疑・意見委員
利子割は何にかかるのか、詳しく説明してください。
答弁執行部
銀行、郵便局などへの預貯金等の利子です。
質疑・意見委員
株式等譲渡所得割交付金について説明してください。
答弁執行部
株式等譲渡所得割交付金は、上場株式等の譲渡所得を受ける個人に対して課税される県民税株式等譲渡所得割の一部が市町村に交付されるものです。株価の上昇や取引の活発化により株式の譲渡益が増加することに伴い、増収を見込んでいます。
質疑・意見委員
環境性能割交付金については、減収額の何割程度が交付金として措置されますか。
答弁執行部
環境性能割交付金は、自動車の取得に対して課税される県税である自動車税環境性能割の一部が市町村に交付されるもので、令和8年3月末をもって廃止されることとされています。令和7年度からの差引き増減額として9億9,400万円のマイナスを計上していますが、このうち9億5,000万円余を今回の廃止に伴う影響額として見積もっています。8年度については国において、減収額の全額が地方特例交付金で措置されることとされています。
2. 市税収入の確保と収入率
質疑・意見委員
市税収入の確保について、収入率を教えてください。また、令和8年度にどんな取組を行うか示してください。
答弁執行部
令和6年度決算の収入率は98.8パーセントです。8年度予算においても同水準で見積もっています。8年度の主な取組として、税務手続の電子化を推進するもので、eLTAXの更新対応を行うこととしています。これにより24時間利用や国税との情報連携拡充が可能となり、納税者の利便性向上と事務効率化に資すると考えています。また、適正課税の推進については、個人市民税や事業所税等の不申告調査に力を入れて取り組んでいきたいです。滞納整理の強化については、滞納者の生活状況等を踏まえた上で、納付資力がありながら納税に誠意がない滞納者に対しては捜索や公売を適切に実施していきたいと考えています。
質疑・意見委員
近年の土地価格上昇により固定資産税が高額になり、支払いに苦慮している高齢者もいます。家を売却すればよいという単純な話ではなく、長年住み続けた自宅に今後も暮らしたいという市民の思いに対してどう対応していますか。
答弁執行部
高齢者に限らず、様々な事情により支払えない人は一定数いると考えます。そのような人には個別に聞き取りなどを行い、生活の実態等を把握した上で、猶予の適用や分割納付の実施、ファイナンシャルプランナーへの納税相談へつなぐなどの対応を取っています。
質疑・意見委員
肌感覚としては高齢の人が多いと感じます。福祉局などとも連携していく必要があると思っており、対応を求めておきます。
質疑・意見委員
収入率は98.8パーセントと高止まりしているかと思いますが、最大何パーセントくらいまで上げられるものですか。想定があれば示してください。
答弁執行部
令和4〜6年度決算の収入率は98.8パーセントであり、これまでで一番高い数値を維持しています。より高い収入率の都市もありますが、納税者の中には納付が困難な人も一定数います。引き続き適正課税の推進や滞納整理の強化に取り組み、収入率を少しでも上げていけるよう努めていきたいです。
質疑・意見委員
収入率を上げるとともに、市民が税金を納めやすくなるよう工夫してください。
3. 固定資産税の負担と滞納整理(在住外国人)
質疑・意見委員
区役所において税金の滞納者に対して催告・督促を行っていると思います。現在、在住外国人が多くなってきていますが、滞納している外国人に対して口頭で説明する際に、日本語が分からないふりをして納めてくれないなどの悩みを耳にしましたが、そういったことへの対応はどうしていますか。
答弁執行部
外国人の滞納者は5年前と比べれば減少傾向にありますが一定数は存在します。言語面の課題はありますが、多くはある程度日本語を理解する人と同行して来庁するため、窓口対応が著しく困難という状況にはありません。現在は国際部が採用しているKOTOBALというアプリの活用や、催告書等には外国人向けにやさしい日本語を用いた文書を同封するなどの対応を行っています。
質疑・意見委員
在住外国人も一納税者であるため、大変だとは思いますが取りこぼしのないように引き続き取り組んでください。
4. 公有財産の有効活用(集会所・公民館跡地)
質疑・意見委員
公有財産の有効活用の推進に関して、市民局が一部の市立集会所を廃止する条例案を提出していますが、運営継続が困難となったとしても、当該集会所をこれまで利用してきた地域住民からは継続利用を望む声が寄せられています。市有施設の廃止に当たり、地域の声をいつ、どのように把握するのか説明してください。
答弁執行部
市有施設や土地の用途を廃止した際の活用については、地域における当該施設等の役割も踏まえ、財産の所管局において検討することになります。具体的には、他の行政用途に関する庁内への利用照会や地域からの要望の把握を行うとともに、都市計画上の位置づけ、交通や学校区などの周辺状況や周辺施設の立地状況等を把握し、利用の在り方について検討を進めることとしています。
質疑・意見委員
実際に管理を担っていた地域住民と協議の上で廃止することとしたようです。他方、管理には関わっていなかったものの、時折利用してきた住民からは、区役所に対して廃止理由への疑問の声が寄せられていると聞いています。そこで、集会所の廃止後にその活用方法を検討する際、改めて地域の意見を聞く機会が設けられるのかどうか、再度説明してください。
答弁執行部
地域住民が利用している施設が廃止になる際は、その事業の所管局が丁寧に地域住民に説明し、その施設をどう活用していくのかを検討することになります。具体的な手順等は個別事案により異なると考えますが、地域の要望等をしっかり把握することは重要と認識しています。一方で、公有財産は市民から負託された貴重な財産であるという観点も踏まえ、その活用については総合的に検討していくことになります。
質疑・意見委員
個別の事情があるため一律の基準に沿って進めることは困難だと思いますが、集会所の件は非常に難しいケースだと思うので丁寧に対応するよう求めておきます。
質疑・意見委員
私の地元の公民館が移転し、元の公民館が存置されたまま5年ほど経過しており、雑草が生えて困っているとの相談を受けました。市民局に対応してもらっていますが、地域住民からは、まだ利用できるのにどうなるのかという話が頻繁に出ており、明確な回答が示されていません。こうした場合の考え方を説明してください。
答弁執行部
用途を廃止した公民館等の施設については、所管局において財産活用の観点から事後の活用方法等を検討することになります。関係部局との調整を含め、多面的な検討が行われているものと認識しています。他方、施設が存置される場合、市として管理責任があるため、地域の現状を踏まえつつ財産所管局が地域の意見を丁寧に把握し理解を得ることが必要と考えています。
5. ふるさと納税(ふくおか応援寄付)の収支と返礼品
質疑・意見委員
ふくおか応援寄付の推進について、令和7年度の収支はどうなっていますか。
答弁執行部
令和7年度については現在寄附を受け入れている最中のため暫定の数値となりますが、個人市民税の減収額が110億円程度、ふるさと納税の受入額が40億円程度になると見込んでいます。また、個人市民税の減収分に対する75パーセントの交付税を含めた実質収支については、7年度についても黒字を見込んでいます。
質疑・意見委員
令和8年度も黒字の見通しですか。
答弁執行部
令和8年度については、個人市民税の減収額が令和7年分の寄附金となるため額の確定には至っていません。一方で、ふるさと納税の受入額については7年度と同様に40億円を見込んでおり、実質収支については黒字を維持していきたいと考えています。
質疑・意見委員
地方交付税による75パーセントの補填がなくても黒字にできますか。ふるさと納税に係る流出額と収入額を均衡させる考えはありますか。
答弁執行部
ふるさと納税は税制に基づく仕組みのため、現行制度の中で黒字化を目指すこととしています。いずれにしても、本市への賛同や共感を得て応援してもらえるよう今後もしっかり取り組んでいきたいと考えています。
質疑・意見委員
令和8年度は返礼品をどのくらい充実させる予定ですか。
答弁執行部
返礼品については、令和6年度の約1,800品から令和8年1月時点では約2,700品に拡充しています。基本的には民間事業者からの登録希望に応じて増えていくもので数値目標は設けていませんが、今後とも充実に向け取り組んでいきたいです。
質疑・意見委員
企業に登録したいと思ってもらうことが大事だと考えますが、周知・広報等の取組を示してください。
答弁執行部
新規事業者の開拓については、本市の関係団体への呼びかけに加え、中間事業者が営業活動を行っています。一方で、国の制度改正が頻繁に行われており、既存事業者であっても登録継続が難しい場合もあるため、その点を丁寧に説明しつつ返礼品の拡充に努めていきたいと考えています。
質疑・意見委員
過去に、子どもの遺伝子検査キットを返礼品とした例が不適切ではないかとの指摘があったと承知しており、こうした返礼品の適否を事前にチェックする仕組みはありますか。
答弁執行部
返礼品の登録に当たっては、まず受付の段階で中間事業者が様々なチェックを行っています。その後、本市でも内容を精査した上で、福岡県、総務省の確認を経て登録する流れとなっています。
6. 公共工事の1者入札・入札不調・分離分割発注
質疑・意見委員
公共事業工事について、1者入札や不調となる案件が増えていますが、令和8年度の取組を教えてください。
答弁執行部
1者入札や入札不調の要因としては、人手不足や価格が合わないことに加え、官民を通じた建設市場の逼迫、労務費や資材価格の上昇、さらには各工事の現場状況や特性など様々な事情が関係していると認識しています。対策としては、従前から実施している早期発注、ゼロ債務負担行為や予算繰越しを活用した施工時期の平準化に取り組むとともに、労務費や資材価格、燃料価格の上昇を踏まえ直近の実勢価格を積算に反映する対応を継続しています。さらに、工事の発注状況を勘案し、競争性を高めるための入札参加資格の設定や公告時期の調整、指名業者数の増加などの取組を行っていきます。
質疑・意見委員
これまでも、1者入札であっても他者の応札状況が分からない状況であるため競争性が担保されているとの説明がなされてきましたが、やはり入札不調も含め望ましい状況とは言い難いと考えます。一方で、現在の取組に加え、分離分割発注を進めて発注規模を小さくすることで事業者が応札しやすくなるのではないかと考えますが、いかがですか。
答弁執行部
分離分割発注は、本市としての工事発注の基本方針として従前から可能な限り取り組んでいます。一方で、不調が増加している中、分離分割することで工事件数が増えるという側面もあるため、受注業者の状況や現場の実情等を踏まえ、より受注しやすい形となるよう今後とも分離分割を含めた発注方法の工夫を進めていきたいです。
質疑・意見委員
分離分割発注を進めることで工事件数が増え管理が大変になる点は理解していますが、大手事業者が一括で受注し、下請事業者が低い金額で業務を請け負っている例があると聞いています。例えば公園のトイレ清掃を担う小規模事業者からは、本市が提示する金額よりもかなり低い金額で請け負っているとの声が寄せられています。こうした状況を改善するためにも、分離分割を徹底し小規模事業者が直接受注しやすくなる仕組みを進める必要があると考えており、これは不調解消にもつながると思いますが、いかがですか。
答弁執行部
公園清掃であれば住宅都市みどり局など、各課が業務を発注しています。分離分割発注は本市としての基本方針ですが、業務の性質によっては分離することで発注が困難となる場合もあるため、原則を踏まえつつ各課が適切に判断して発注方法を決めていくことになります。
質疑・意見委員
工事の入札不調が増加し、年度内に工事が実施できず翌年度へ繰り越す例も多くなっていると感じており、こうした状況を踏まえ取組を一層進めるよう求めておきます。
7. 取適法の周知
質疑・意見委員
いわゆる取適法について、どう周知していくか教えてください。
答弁執行部
下請関係については、工事は建設業法、委託業務などはいわゆる取適法に規定されており、先般、価格転嫁や労務費の行き渡りを目的としてそれぞれ改正が行われました。本市は工事や委託業務の発注者でもあるため、これらの制度内容を職員が正確に認識することが重要と考えており、各局への周知を徹底していきたいです。
8. 金利上昇と公債費・市債マネジメント・基金運用
質疑・意見委員
現在、金利上昇局面にありますが、今後の公債費との関係を説明してください。
答弁執行部
昨今の金利上昇に伴い、今後発行する市債の利率に影響があり、利率が上がれば利払い負担が増えると認識しています。
質疑・意見委員
利子に係る歳出予算が17.7パーセント増加していますが、金利上昇の影響を受けているのですか。
答弁執行部
市債は原則として固定金利のため、起債時の利率が継続します。令和8年度予算額の増は、今後発行する新規起債分の金利の上昇を見込んでいるためです。
質疑・意見委員
そうであれば、元金を償還していくほうがよいのですか。今後の市債発行をどうマネジメントしていくのか、方針を示してください。
答弁執行部
金利上昇局面において利払い費をできる限り抑制するため、本市では市場公募債を中心に、必要に応じて銀行等引受債等を組み合わせる調達手法の多様化を図っています。また、5年債・10年債・20年債などの償還年限の多様化や発行月の分散化により金利変動リスクの低減を図っています。引き続き市債発行抑制による市債残高の縮減を進めるとともに、市場環境や金利動向を注視しながら、利払い費を含めた公債費の縮減に取り組んでいきます。
質疑・意見委員
基金運用の状況を教えてください。
答弁執行部
本市の基金については財政局において一括運用を行っています。昨今の金利上昇を受け運用利子が増加しており、財政負担の軽減に寄与しています。
質疑・意見委員
基金運用の状況について、具体的にどこを確認すればよいですか。
答弁執行部
当初予算案等説明資料の19ページに、財政局所管分の基金に係る利子収入を記載しています。いずれの基金についても金利上昇を受け、令和7年度当初予算額から増額する見込みです。
9. モーターボート競走事業からの繰入れ
質疑・意見委員
モーターボート競走事業について、開催収益が下がる見込みですが、詳細を示してください。
答弁執行部
モーターボート競走事業の開催収益が27億円減少する理由は、グレードの高いレースが令和8年度に予定されていないことによるものです。なお、開催収益とは収支の差引き収益ではなく売上高であり、売上が減少する一方でレースの運営費用も同程度減少するため、実収益自体は8年度においても7年度と大きな差はありません。
質疑・意見委員
毎年、モーターボート競走事業会計から一般会計に対し40億円ないし45億円が拠出されていたと思いますが、財政局としては当然に見込んでいるものですか。
答弁執行部
年度ごとの繰入額は協議により決定しています。ボートレース福岡の経営計画では毎年度25億円程度の繰出しを想定していますが、近年はレース収入が上振れしている状況を踏まえ40億円を繰り入れることとしています。リーマンショックなどの景気後退時には繰入額が8億円程度となったこともあり、40億円の繰入れを当然に見込んでいるものではありません。
質疑・意見委員
ボートレース福岡では、大規模レースの開催の有無により売上が大きく変動し、令和8年度は5億円ほどの減収となる見込みと聞いています。そのような状況下で毎年40億円を繰り入れることへの負担感も懸念されるため、過度な負担とならないよう配慮を求めておきます。
10. 使用料・手数料の見直し
質疑・意見委員
物価高騰をはじめ社会情勢が変化していく中にあって、様々な使用料や手数料の見直しについて、どんな頻度や手法により検討していますか。
答弁執行部
市民利用施設の使用料の在り方については、令和元年度に外部有識者から成る検討委員会を設置しましたが、新型コロナの影響により2年度に解散しています。適切な料金設定を行うには、コロナの影響が緩和した平常時の各施設の約3年分の収入やコストを基礎とする必要があると考えており、現在も検討を継続しています。各施設の管理運営状況を把握・分析しつつ、コロナの影響や物価高などの社会経済情勢も踏まえながら財政局が主体となって検討しています。また、見直しの頻度については、施設のリニューアル時に実施している例がある一方で、定期的な見直しが行われていない施設もあります。これらについても、現在進めている使用料全体の検討の中で今後の取扱いを検討しています。
質疑・意見委員
施設の老朽化などにより金額設定が難しい場合もあると思いますが、手数料や使用料については市民の理解を得られる形で全庁統一的な考え方を示し、適切に見直しを行うよう要望しておきます。
11. 単品スライドと事業者支援(福岡方式)
質疑・意見委員
入札について、1者入札や不調などの課題がある一方で、落札に至った場合でも提示額で工事を完遂できるかという不安を抱える事業者も少なくありません。単品スライド条項による補填措置が講じられるものの、上限割合が定められているため全額を賄えるわけではありません。資材単価の上昇のほか、特に直近ではガソリン価格の急騰によって事業者が悲鳴を上げざるを得ないのが現状です。事業者が深刻な困難に陥った場合の支援策として、単品スライド以外の仕組みはありませんか。
答弁執行部
公共工事の積算に当たっては、国が定める公共工事設計労務単価や最新の実勢価格を反映した資材単価を用いることで、可能な限り実勢に即した予定価格での発注となるよう取り組んでいます。また、契約後に物価が上昇した場合にはスライド条項により対応しており、現状ではこうした取組を行っています。
質疑・意見委員
国全体としての制度改善が必要だとは思いますが、本市独自の仕組みを検討できないものでしょうか。例えば工期内に収まった場合に報奨金を支給することなど、公共工事において事業者の努力が収益として明確に反映される仕組みを導入できないかと以前から思っています。単品スライドだけでは事業者の実情を十分に救済できないと感じているため、福岡方式による新たな支援策を検討してほしいですが、いかがですか。
答弁執行部
適切な工事単価の設定は極めて重要と認識しています。公共工事設計労務単価等に基づき適切な予定価格を設定するなど、できるだけ事業者が困ることのないようしっかり対応していきます。
12. 庁用車の電気自動車化
質疑・意見委員
庁用自動車の購入費について、何台分の予算を計上していますか。
答弁執行部
軽自動車33台分を見込んでいます。
質疑・意見委員
1台当たりの費用が高いと感じますが、どうですか。
答弁執行部
33台のうち31台は電気自動車を導入する予定としており、ガソリン車と比較して1台当たりの費用が増加するものです。
質疑・意見委員
本市の庁用自動車に占める電気自動車の割合を示してください。
答弁執行部
令和7年度末見込みでは庁用自動車は計525台であり、このうち電気自動車・PHEV・FCVの合計は110台、構成比は21パーセントです。
質疑・意見委員
今後の社会情勢に鑑みればガソリン車の継続利用は困難であると考えており、庁用自動車に占める電気自動車等の割合が順調に伸びていることを評価しています。一方で、電気自動車には充電施設の不足や航続可能距離、充電時間の長さといった課題がありますが、本市が先頭に立ち、庁用自動車への導入状況や充電設備の整備状況を積極的に示せば二酸化炭素削減への取組として評価につながると考えます。導入には一定の初期費用が必要ですが、給油を要しない点を踏まえれば十分なメリットがあると思います。現状では21パーセントとのことですが、庁用自動車の過半数を電気自動車とすることを目指し、早期の導入拡大を求めておきます。
13. リスクに備えた予算編成・財政調整基金
質疑・意見委員
近年、国際情勢が不安定化している状況に鑑みれば、石油価格への影響やチャイナリスクなども含め、予測不可能な事態が起こった場合には基礎自治体である本市にも大きな影響が生じかねないと思います。こうしたリスクに備える観点として、本市ではどんな考え方に基づき予算編成に当たっていますか。
答弁執行部
まず、令和8年度当初予算については、過去最高となる市税収入という都市の成長の果実を活用し、もっと住み続けたくなるまちを目指すものとしています。具体的には、子育て世帯への支援、支援を必要とする子どもやその家庭への支援、生活交通の拡充や交通体系の検討、公園のトイレ清掃や歩道の補修など、市民生活に密着した予算を編成しています。次に、不測の事態への備えとしては、300億円を超える財政調整基金を確保しています。これまでリーマンショック時やコロナ下において同基金を財源として活用し、議会にも諮りながら対策を講じており、今後とも不測の事態が生じた場合には同基金を適切に活用したいと考えています。
質疑・意見委員
何か起こった際に慌てずに済むよう、リスクに対して備えておくことが重要であると意見しておきます。
14. 財源確保総額(適正課税・国県補助・アセット)
質疑・意見委員
令和8年度当初予算の概要の7ページに財源確保総額70億円と示されています。このうち適正課税の推進で10億円を確保するとしていることについて説明してください。
答弁執行部
課税事務においては、不申告者への調査や課税の捕捉に重点的に取り組んでいます。具体的には、個人市民税における不申告調査や扶養の是正調査、法人市民税の不申告調査など、各税目で不申告調査や実地調査を実施しており、これらにより総額10億円を確保することとしています。
質疑・意見委員
納税方法を変更したことによって10億円を確保できるようになったわけではないという理解でよいですか。
答弁執行部
税制度や徴収方法の変更によるものではなく、不申告調査や実地調査を着実に実施することで10億円を確保するものです。
質疑・意見委員
同じく、国庫補助金等の活用、県補助金の確保についても説明してください。
答弁執行部
通常は国や県の補助金が入らない施設整備について、国の環境基準を満たすよう設計変更を行うことで補助金を最大限確保しており、その金額を計上したものです。
質疑・意見委員
アセットマネジメント事業費は増加の一途をたどっていますが、アセットマネジメントの推進によって確保した20億円はその財源に充てているのですか。
答弁執行部
アセットマネジメント事業費が増加傾向にある中、国庫補助等を最大限活用しており、指摘の20億円についてもその財源に充てています。
15. 固定資産税率
質疑・意見委員
本市では地価上昇に伴って固定資産税が増加しており、納税が困難となる市民が一定数存在しています。緩和措置も設けているようですが、そもそも現行税率である1.4パーセントを変更することは可能ですか。
答弁執行部
固定資産税の税率は地方税法により1.4パーセントが通常よるべき標準税率とされています。また、財政上その他の必要がある場合、条例によりこれによることを要しないこととされています。なお、他の自治体においては1.4パーセントを超える税率を設定している例がある一方、1.4パーセントを下回る例は全国的にも存在していません。
質疑・意見委員
技術的には条例によって変更可能であるにもかかわらず、本市が税率を変更しない理由を教えてください。あわせて、他の自治体において1.4パーセントを超える税率を設定している例がある一方で、1.4パーセントを下回る例がないことについて、その理由が分かれば示してください。
答弁執行部
本市は地方交付税交付団体であり、すなわち財政需要に照らし財源が十分ではありません。また、税率を高く設定している自治体はそれだけ財政需要が大きいと認識しており、例えば北海道夕張市では財政再建のため税率を引き上げています。財源を確実に確保し施策へ還元するためにも固定資産税は基幹税目として重要であることから、1.4パーセントを下回る税率を設定している自治体は存在しないのではないかと考えます。
質疑・意見委員
固定資産税の軽減措置について説明してください。
答弁執行部
土地の固定資産税については、住宅用地の税額を最大6分の1に軽減する特例や、急激な税負担の増加を抑制する負担調整措置があります。家屋については、新築住宅の税額を一定期間最大2分の1に軽減する特例のほか、中古住宅の耐震改修や省エネ改修に伴う軽減措置が設けられています。このほか、固定資産税とは別に、住宅取得に際しては所得税や個人住民税の住宅ローン控除があり、特に子育て世帯や若者夫婦世帯には借入限度額の上乗せや床面積要件の緩和が適用されています。
16. 義務的経費・公債費・物件費・扶助費の増
質疑・意見委員
義務的経費が200億円増加している反面、公債費が13億円減少している理由を教えてください。
答弁執行部
市債発行抑制に伴う市債残高の減少により元金は減少しています。一方で、利子は金利上昇の影響により11億円の増を見込んでいます。
質疑・意見委員
そうであれば、今後とも公債費は減少していくという理解でよいですか。
答弁執行部
市債発行抑制により市債残高を減らしていくことを原則としているため、今後、元金は横ばいまたは減少すると考えています。一方で、利子は金融市場の影響を受けるため引き続き注視していく必要があると考えています。
質疑・意見委員
物件費が90億円の増となっていますが、どんな経費ですか。
答弁執行部
委託料や消耗品費などです。
質疑・意見委員
90億円の増となった理由を教えてください。
答弁執行部
物価高騰の影響により、委託料や消耗品費などあらゆる経費が増加しています。例えば給食費については、質の向上も踏まえ令和8年度に10億円以上増額しています。また、施設運営の指定管理料は人件費の上昇等を受けて大幅に増額しています。
質疑・意見委員
補助費とはどんな経費ですか。
答弁執行部
主に補助金等の経費であり、例えばコロナ下に実施した一律10万円の給付費や、各種団体や協会等への補助金などが該当します。
質疑・意見委員
一般会計に占める義務的経費の割合を教えてください。
答弁執行部
当初予算総額1兆1,318億円のうち義務的経費は5,760億円であり、約51パーセントを占めています。
質疑・意見委員
一般会計に占める義務的経費の割合について、近年の推移はどうなっていますか。
答弁執行部
主に扶助費の増に伴い増加傾向にあります。
質疑・意見委員
扶助費が89億円増加している要因を教えてください。
答弁執行部
保育園等の教育・保育給付費が49億円の増、障がい福祉サービス費が48億円の増となっており、この2つが主な要因です。
質疑・意見委員
義務的経費や物件費の増加が財政を圧迫しつつあると思いますが、いかがですか。
答弁執行部
社会保障関係費は抑制が難しい分野であるため、財政規律を堅持しつつ、公債費などコントロール可能な経費を着実に管理し、柔軟な財政運営を確保していきたいと考えています。また、不測の事態が生じた際には財政調整基金を適切に活用していきたいと考えています。
17. 財政調整基金の残高
質疑・意見委員
財政調整基金の残高について、令和7年度は当初予算時点で314億円、決算時点では370億円の予算額となっています。8年度は当初予算時点で323億円となっていますが、最終的には370〜380億円程度の規模になると思ってよいですか。
答弁執行部
財政調整基金については、不測の事態に備えて残高を確保しておく必要があると考えています。一方で、令和8年度は過去最大規模の予算編成に向け50億円を活用していますが、この金額は7年度2月補正で約47億円を積み増したことを踏まえ、残高水準を維持できる範囲として活用したものです。8年度に同程度の積み増しが可能かは現時点で明言できませんが、決算剰余金は法令により2分の1を下回らない額を積み立てる必要があり、法令にのっとり着実に積立てを行っていきます。
質疑・意見委員
我が会派の代表質疑において、全ての基金の残高を合わせた額が初めて5,000億円を超えた点を指摘しましたが、基金をどの場面で活用するのかについては改めて議論が必要だと考えています。財政調整基金については毎年度調整弁としての役割を果たしている面もあると思いますが、今後ともしっかり議論していきたいと意見しておきます。
18. 経常収支比率
質疑・意見委員
本市の経常収支比率について、過去5年間の推移を示してください。
答弁執行部
令和2年度が93.8パーセント、3年度が90.3パーセント、4年度が93.6パーセント、5年度が94.1パーセント、6年度が93.6パーセントです。おおむね90パーセント台前半で推移しており、他都市と比較して低い水準となっています。
19. 政策的推進経費
質疑・意見委員
政策的推進経費とは、本市が自由度高く政策目的に活用できる財源を指すものと受け止めていますが、当初予算案の中では出てこないのですか。
答弁執行部
本市では、一般財源の大部分を人件費・扶助費・公債費などを含む経常的経費に充当しています。政策的推進経費とは、経常的経費への充当額を差し引いた後に残る政策目的に活用できる一般財源を指し、財政運営プランの作成過程においてその必要性を示してきましたが、予算上の指標ではありません。令和8年度当初予算案においては、総額5,600億円の一般財源のうち経常的経費への充当額を差し引いた約500億円が政策的推進経費であり、これは主に普通建設事業費です。
質疑・意見委員
政策的推進経費について、過去5年間の推移を示してください。
答弁執行部
令和4年度が310億円、5年度が308億円、6年度が335億円、7年度が409億円、8年度が544億円であり、税収の伸びに応じてしっかり確保しています。
質疑・意見委員
本市に裁量のある財源であり、ため込むのではなく積極的に政策に充当するよう意見しておきます。
出典: 福岡市議会 会議録検索システム
「会議名でさがす」で条例予算特別委員会 総務財政分科会を選ぶと、2026年3月13日(金)の記録を確認できます。