1. 予算説明資料の記載方法
質疑・意見委員
予算の説明資料について、令和7年9月の決算委員会でも指摘しましたが、様式を改めてほしいです。今は今年度と来年度の予算額しか載っていませんが、前年度の予算額もかっこ書きで併記すれば増減が一目で分かります。また、左側に事業の目的・これまでの内容・成果・課題を、右側に令和8年度どうするかを書き、新しい事業には下線を引くなど分かりやすくすれば、事実確認のやり取りを省けて、より質の高い質疑ができます。来年度以降、形式を改めてほしいですが、考えを聞かせてください。
答弁執行部
他の分科会との調整も必要なので、関係する部局と情報を共有しながら検討します。
質疑・意見委員
各局の資料を見ましたが、局によっては事業ごとに前年度からの増減額や比率を書いているところもあり、様式がばらばらだと感じました。調整は必要かもしれませんが、こだわりすぎず、むしろお手本にするくらいの姿勢で取り組んでください。
2. GIGAスクール構想推進事業(デジタル教科書)
質疑・意見委員
GIGAスクール構想推進事業(子ども1人に1台端末を配る取り組み)について。「スウェーデンはデジタルをやめて紙に戻した」という情報がSNSで流れましたが、実際は完全に紙へ戻したのではなく、現場任せで質が下がった例があったため政府が介入し、年齢や学習内容に応じて紙とデジタルを使い分けるよう調整しただけだと理解しています。福岡市も事実を正確につかみ、発達段階や学習内容に応じた使い分けを進めてほしいですが、考えを聞かせてください。
答弁執行部
デジタル教科書は、紙かデジタルかという対立ではなく、それぞれの良さを生かして組み合わせ、授業を設計することが大切だと考えています。今後も国の動きを踏まえ、子どもたちの学びにどんな効果があるかを考えながら、効果的に活用できるよう検討します。
質疑・意見委員
子どもにどんな影響があるかを考える必要があるので、障がいも含めていろいろな特性に応じて、適切に教材を使ってください。
3. 教育データ連携基盤
質疑・意見委員
教育データ連携基盤(学校のデータをつなぐ仕組み)について、令和8年度に試験運用する学校が具体的にどんな学校か、選んだ基準や考え方を教えてください。学校の規模や地域特性はさまざまなので、先行して実施する学校をどんな考えで選んだのか聞きたいです。
答弁執行部
令和8年度に試験運用する学校は、小学校が席田・三苫・壱岐・元岡・能古・玄界・小呂の7校、中学校が百道松原・和白・長尾・能古・玄界・小呂の6校です。福岡中央特別支援学校でも実施予定です。選び方は、まず全校に校長連絡会で募集し、応募のあった18校の中から、事業への理解・検証できる校内体制・学校規模などを考えて選びました。
4. アントレプレナーシップ教育と中高生の職業体験
質疑・意見委員
アントレプレナーシップ教育(起業家精神を育てる教育)について、学校と社会をつなぐ土台となる仕組みを作る第一歩として予算300万円を確保してもらいありがたいです。ただ300万円でできるのは大枠づくりまでだと思います。今回はキャリア教育に位置づけていますが、本来は国語や算数など教科の学習も含め、学び全体でリアルな学びを充実させる仕組みのはずです。令和7年6月議会で指摘したコーディネーター(調整役)の配置を含む体制整備など、令和8年度の具体的な取り組みを教えてください。
答弁執行部
子どもたちが自分で学びを進められるポータルサイト(入り口となるサイト)を作り、学校が使うことで、いろいろな人と関わりながら学びを深めたり、生き方を考えたりする活動を支えたいと考えています。令和8年度は、企業や各局が提供する出前授業や体験活動の情報、探究的な学びに伴走する学習プログラムを提供する企業の情報などを集めます。さらに、必要な情報をすぐ検索して活用できる方法や載せる内容を、学校の要望を調べながら作っていきます。
質疑・意見委員
総務企画局が令和7年から「中高生の多様な職業体験の機会をつくる」新しい事業を始めています。市の中で似たことを別々にやるのではなく、他局の情報も取り入れて事業をより充実させてほしいですが、考えを聞かせてください。
答弁執行部
総務企画局の職業体験の取り組みとは連携しており、市内の中学・高校から募集しています。子どもたちが企業の課題を解決するような学習は大切だと考えており、今後どう連携できるかも含めて検討します。
質疑・意見委員
ぜひ検討し、引き続き協議してください。
5. グローバル人材育成・英語教育強化
質疑・意見委員
グローバル人材育成のための英語教育強化事業で、モデル5校を選ぶ基準を教えてください。
答弁執行部
全ての中学校にAIアプリ活用の趣旨などを説明して知らせ、学校の意向を聞きながら実態を踏まえて選ぶこととしており、3月中に選ぶ予定です。
質疑・意見委員
この事業に限らず外国語学習全般の話ですが、近年AIの進歩が目覚ましく、日常会話レベルならAIで足りる環境になると思います。言葉どおりに訳すだけでなく、相手の気持ちや文化的背景を踏まえて言葉を変換するのは人間が強みを発揮できる領域です。単に役立つから・話せるようになるからという理由よりも、人間にしかできない多様性の理解・尊重といった、より深いコミュニケーションの観点で外国語学習が必要ではないかと思いますが、学校での英語学習の位置づけや今後の方向性を教えてください。
答弁執行部
英語教育ではコミュニケーション能力の向上がとても大事で、対面で会話することが重要だと考えています。AIを活用して言語活動を増やし会話力の向上を図っていますが、実践的なコミュニケーションで発揮できる英語力を目指すため、ネイティブスピーカーの活用とAI活用のベストミックスを検証しながら、本当に大事な英語教育を考え、子どもたちの力を育てていきたいです。
質疑・意見委員
単に話せるようになることを目標にするのではなく、異文化と交流する一つの道具として、AIではなく人間に何ができるかを考えて外国語学習の在り方を考えてください。
6. 高校生の生成AIリテラシー教育
質疑・意見委員
高校生を対象とした生成AIリテラシー教育(AIを正しく使う力を学ぶ教育)について、どの年齢でも必要だと思いますが、高校生に限定している理由を教えてください。
答弁執行部
高校生だけでなく小中学生にもリテラシー教育は重要だと考えています。今、市立高校の生徒は授業や大学入試の志願理由書の校正などで生成AIを使っている現状があります。進学や就職を控えた高校生は今後社会で生成AIを使う場面が増えると見込まれるため、より高い倫理観や情報の真偽を見極める力、使いこなすスキルをこの時期に集中的に養うことが、市の将来を担う人材育成で優先度が高いと考えています。
質疑・意見委員
高校生を優先する判断に異論はありませんが、中高生も生成AIを既に使っており、小学校の版画の授業でも活用するなど、どの段階でも日常的に使われています。将来は内容を変えながら、段階的(グラデーション)に実施してください。また、リテラシー教育だけでなくプログラミング教育や金融教育など教育の幅が広がる中、学びの質を高めるには、増やすだけでなく何を減らすか・扱わないかも同時に考える必要があります。人手も時間も限られる以上、選択と集中は不可欠です。追加するなら何かを減らすスクラップ・アンド・ビルド(古いものをやめて新しいものを始めること)を進めてください。
7. 給食費相当額給付事業
質疑・意見委員
給食費相当額給付事業について、令和7年9月議会で、給付対象を給食を全部止めている児童生徒に限ることが適切か議論した際、一部だけ止めている子・不登校の子・宗教上の理由で食べられない子についてどう考えるのか掘り下げ、正当な理由が客観的に認められる場合は相当額を給付すべきではないかと指摘しました。担当課からは、政令市で初の取り組みのため国の動向を踏まえ検討したいと答弁がありました。しかし令和8年度予算が示された今も、アレルギーなど身体的事情で全部止めている子だけを対象にしている理由を教えてください。
答弁執行部
国の予算案は給食の無償化ではなく負担軽減とされ、都道府県を通じて各自治体に小学校は月5,200円、特別支援学校小学部は月6,200円を補助するところまでしか示されていません。給食を食べない子への対応は各自治体の判断に委ねるとしつつ、国はその範囲を別途示すとしていましたが、今も通知がありません。そのため県補助金(歳入)は見積もれても、給付(歳出)は国の方針やそれを踏まえた県の要綱、他の政令市や県内自治体の対応を見ながら判断する必要があります。現時点では、令和7年9月補正で対応したアレルギー等の身体的事情で継続的に給食を全部止めている子を対象に見積もった額を、令和8年度当初予算に計上しています。
質疑・意見委員
引き続きスピーディーに対応するよう求めておきます。
8. スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーの活用
質疑・意見委員
スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの活用事業について、令和6年度の決算特別委員会分科会で、市はこれで十分とは思っておらず正規職員化も含め国に要望しているという答弁がありました。今回の予算案では、それはまだ実現せず、新設校への配置増加にとどまっているという理解でよいですか。
答弁執行部
令和7年度は、新設の百道松原中学校と城浜高等学園にスクールカウンセラーを配置し、スクールソーシャルワーカーは学びの多様化学校という特性や全市を対象とする点から百道松原中学校に1名配置しています。令和8年度は、新設される周船寺中学校にスクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーを1名配置する予定です。
質疑・意見委員
配置時間の確保や待遇、正規職員化については、引き続き要望しないと相当な予算が必要になるため、国への働きかけを続けてください。
9. ICTを活用した不登校児童生徒への支援
質疑・意見委員
ICTを活用した不登校の子どもへの支援事業について、民間では仮想空間を使ったメタバース校舎や、公民館などの場所と組み合わせて特性に合わせた支援を行う取り組みも聞きます。令和8年度に、そうした取り組みを検討・拡充する考えは今の段階では固まっていないということですか。
答弁執行部
メタバースの活用は有効だと分かっていますが、その空間の安全管理や、支援する人の力量が解決すべき課題だと認識しています。引き続き国の方針や他都市の事例を踏まえ、メタバースを含む多様な支援手段を研究し、不登校の子どもに寄り添える支援の在り方を検討します。
質疑・意見委員
実際に民間のメタバース校舎を視察して活動を確認しましたが、答弁のとおり安全性の確保や、現実(リアル)との組み合わせ方が重要で、メタバースだけでは行き届かない部分もあると感じました。引き続き課題を整理し、誰がどんな方法で関わるのがよいか検討してください。
10. 大学生相談員派遣(メンタルフレンド)
質疑・意見委員
大学生相談員派遣事業(メンタルフレンド)について、派遣回数が200回から300回に増えますが、これは対象の子どもが増えたということですか。それとも効果検証の結果、派遣ニーズが高まっているのですか。そうならどのように検証・分析したのか示してください。
答弁執行部
令和7年度にこの事業を使った子どもは27人で、前年度の18人から1.5倍に増えています。派遣回数も1月で200回を超え、予算を確保しながら派遣しています。今年度から行っている保護者アンケートはまだ全て返ってきていませんが、来年度も継続して利用したいという回答が約8割あり、派遣ニーズはとても高いと考えています。派遣された子どものその後についても、保護者から「派遣されてよかった」という声を多くもらっており、引き続き拡充に努めます。
質疑・意見委員
メンタルフレンドの募集方法や対象者を教えてください。
答弁執行部
子どもの募集は基本的に学校を通じて保護者に知らせ、ホームページでも周知しています。この事業はひきこもり、またはひきこもりがちな子どもが対象で、大学や大学院で教育学や心理学を学ぶ学生をマッチングして派遣しています。
質疑・意見委員
大学生や大学院生への報酬や募集方法を教えてください。
答弁執行部
大学生相談員の募集は大学に依頼しており、現在は九州大学・九州産業大学・西南学院大学から派遣しています。来年度は福岡大学からも派遣予定です。ボランティアで、1回の派遣につき交通費相当として2,500円を支払っています。
11. 大学等との協働による不登校の実態・支援ニーズ調査
質疑・意見委員
大学等と協働して行う不登校の子どもの実態・支援ニーズ調査について、令和7年9月議会で、多様な子どもや保護者のニーズを明らかにしないと十分な支援ができないと指摘し、早速令和8年度予算に計上してもらいありがたいです。一方で、まだ不登校になっていなくても、学校に行くことに強いストレスを感じたり、つらい思いを抱える子も少なからずいます。現に不登校の子と保護者だけを対象に調査するだけでは不十分だと感じます。誰一人取り残さない教育を実現するために調査するなら、最初から不登校の子に絞らず、教育委員会全体が連携して、市立学校に在籍する全ての子と保護者を対象に含めるべきだと考えます。方法は状況に応じて変えつつ、対象には全ての子と保護者を含めて実態やニーズを把握する必要があると思いますが、考えを聞かせてください。
答弁執行部
基本的には、不登校の子とその保護者の実情や支援ニーズを明らかにする方向でアンケートやヒアリングを考えています。誰一人取り残さない教育の実現は何より大事なので、調査の対象や方法についても、教育委員会内の関係各課や、協力を依頼している学識経験者を中心とした有識者会議などを含め、幅広く検討を進めます。
質疑・意見委員
不登校により重点を置くのは必要ですが、最初からそこに絞らず、幅広く実施してください。
質疑・意見委員
大学等との協働とありますが、具体的な相手はどこですか。また、有識者会議のメンバーは、どんな立場の人で何人くらいの協力を想定していますか。
答弁執行部
協働する大学は現在協議中で、協力が得られる大学の想定はあります。お願いしたい内容としては、まずアンケートを実施したいので、その項目の検討を一緒に考えてもらいたいです。次に、アンケート、特に今回重視しているヒアリングは実施方法に慎重な検討が必要なので、その検討にも協力してほしいです。さらに、調査の実施段階では大学教員だけでなく大学生にも協力してもらえないかと考えています。結果の分析も大学と一緒に進めてもらいたいです。
質疑・意見委員
説明のあった協力ポイントに加えて、調査対象をどこまで含めるかの設計についても、有識者や大学等と協議して意見を聞いて判断するという理解でよいですか。
答弁執行部
そのとおりです。学識経験者に話を聞きながら対象範囲や実施方法を検討します。その中で対象範囲を広げる必要があると判断された場合は、必要に応じて有識者会議に関係機関の人にも出席してもらうことを検討しています。
質疑・意見委員
最終的には教育委員会としてどう考えるかであり、誰一人取り残さないことを重視する観点から、今回の事業内で実施しない場合でも、別枠で学校にいる全ての子に適切な方法でニーズを把握する取り組みができればよいと考えます。教育委員会として責任を持って最終判断してください。
質疑・意見委員
有識者会議の開催、実態調査の実施、結果分析、その結果を踏まえた支援策の検討まで、一連のスケジュールを今どのように想定しているか教えてください。
答弁執行部
今の段階のスケジュールは、8月までにアンケート項目を検討・作成し配れるようにする予定です。その後、11月までにヒアリングを含めた実態調査と分析を行い、翌年1月までに支援策の検討を始める計画です。検討では学識経験者を中心とした有識者会議を開く方向で考えており、スケジュールも含め、協力を依頼している大学教員らとともに最終的に決めていきます。
質疑・意見委員
行政がニーズ調査をする際、行政側が対応できる範囲を念頭に質問項目を作ることは珍しくないと思います。無理な要望をされても困るのは分かりますが、実際の思いやニーズは行政の想定より当事者がベースになるはずです。最初から教育委員会が対応できる範囲に絞らず、有識者など広く意見を聞いた上で、できることがあれば対応し、それ以外は民間やオルタナティブ教育(学校以外の学びの場)も含めどう連携するか考えてください。アンケート項目の作り込みは、この観点をしっかり留意して行ってほしいですが、考えを聞かせてください。
答弁執行部
調査項目は多様な教育ニーズを幅広く把握できるものにしたいので、教育委員会だけでなく学識経験者を中心とした有識者会議でしっかり検討します。把握したニーズへの対応は、教育相談課だけでなく関係課と連携して進め、官だけでなく官民共創(行政と民間が一緒に作ること)での支援の在り方も検討に入れながら、誰一人取り残さない教育システムを目指します。
質疑・意見委員
ぜひ検討してください。
12. 通級指導教室の整備
質疑・意見委員
通級指導教室(通常学級に在籍しながら特別な指導を受ける教室)の整備について、現場の教員の懸念や負担は本会議でも話題になりました。令和8年度から全校で本格実施するにあたり、教育委員会としてどんな懸念を洗い出し、どう対応することにしたのか示してください。
答弁執行部
巡回通級は今年度試行的に実施し、担当教員へのアンケートや、職員が実際の授業の様子を見て聞き取った意見から課題をまとめています。課題はいくつかあり、時間割が違うため指導体制を取りにくいこと、担当教員が別の学校へ行くため職員室に場所が確保されていないこと、教材をどれだけ持っていくか悩むこと、毎年教室を確保できるか不安なことなどです。最も大きな課題は、巡回先の学校と担当教員の連絡調整がスムーズにいかず、子どもが出席していないのに巡回教員が行ってしまった例があったことで、十分検討した上で来年度の実施に取り組みます。
質疑・意見委員
子どもや保護者にはとてもありがたい取り組みですが、細かい点で現場の教員に負担や不安を与えることもあると思うので、一つ一つについて在籍校と巡回先校の連携も含めきめ細かく対応し、スムーズに連携できるようお願いします。
13. 医療的ケアの支援体制・通学・宿泊行事の支援
質疑・意見委員
医療的ケア支援体制の整備について、過去の決算特別委員会で、学校看護師が非常勤のためノウハウが蓄積されにくく、対応の質が個人の知識や技能に頼っていること、情報交換や連携も少なく孤立感を感じる看護師も多いと述べ、できれば常勤で雇い、指示伝達や相談支援を中核的に担ってもらって、学校看護師全体の質の底上げや平準化が必要だと指摘しました。令和8年度に新設する主任学校看護師の雇用形態や役割を具体的に示してください。
答弁執行部
主任学校看護師は、雇用形態は会計年度任用職員ですが、今働いている学校看護師より1つ上の職位です。具体的な内容は現在まとめていますが、医療的ケアの研修会や技術向上のほか、最も大きな役割として、学校看護師が安心して働けるよう相談役を担ってもらいたいと考えており、管理職や担任、看護師との連携も役割に含めて進めます。
質疑・意見委員
ノウハウの蓄積は雇用形態にも関わる部分があるので、役割の整理と並行して、今後の話として雇用形態についても引き続き検討してください。
質疑・意見委員
医療的ケアが必要な子どもの通学支援について、最初から一気に3回に増やさず段階的にしているのは、大きく増やすと公平性に欠ける配慮だと思いますが、3回を上限にしているのは、これまでも課題だった同乗看護師や福祉車両の供給側がボトルネック(制約)になっているためという理解でよいですか。あわせて、教育委員会として将来的にどこまで拡充を目指すのか教えてください。
答弁執行部
医療的ケア児の通学支援は、まず看護師や福祉車両などの整備をしっかりする必要がありますが、数に限りがあるため、まずは拡充しながら多くの人が利用できるよう進めます。3回の上限は、設備面の問題もありますが、現在通学支援を受けている子どもの年間の出席日数が平均で3分の2であることを踏まえ、まず3回で実施して検証することにしています。今後、保護者の負担は減ると考えますが、タクシーを予約して決まった時間に登校すると子どもの負担が増えることも考えられるため、まず子どもの健康面をしっかり検証し、体に負担がかからないことを踏まえて進めます。
質疑・意見委員
対象の子どもの健康リスクが最も大事なので、供給側の制約も含めて令和8年度の状況を検証し、どんな形で通学支援を行うのがベストか検討してください。
質疑・意見委員
医療的ケアが必要な子どもの宿泊行事への同行支援について、旅費だけでなく謝礼金や施設入場料など幅広く負担する形になっていますが、今回計上した予算で令和8年度の対象児童生徒の同行支援分を十分にまかなえるという理解でよいですか。
答弁執行部
令和8年度は65人を対象としており、この全員の宿泊費などを今回計上した予算でまかなえると考えています。
14. 教員配置事業(市独自配置)
質疑・意見委員
教員配置事業について、まず理解が合っているか確認します。今回市が独自に配置する教員は、国が進める教科担任制に基づく専科教員の配置とは厳密には別物だと理解しています。国の加配は担当教科が算数・理科・外国語・体育などに限られ、中学校教員免許の有無や実務経験年数、担当授業数など細かい要件があり、制約の多い配置です。一方、今回市が行う配置はそれとは別に、配置された学校が実情に応じて柔軟に活用できるようにするものという理解でよいですか。
答弁執行部
今回の独自配置は、専科指導を行う役割自体は国の教科担任制と同じです。ただし市独自の配置なので、国の専科教員に求められる学年や教科などの要件は付けず、授業準備時間の確保を目的に、各学校の実情に応じた柔軟な活用を考えています。
質疑・意見委員
結果として専科教員として活用される点は同じでも、国のような細かな要件や制約がないため、別のものだと理解しました。
質疑・意見委員
20校という数は、あくまで令和7年度に23〜25学級となる学校数を基準にしたもので、令和8年度に実際に20校になるかは別の話だと理解しています。もし8年度に学級編制の変更で対象校が20校を超えた場合は、補正で対応するのではなく、まず20校分の枠の中で優先順位をつけ、国の加配が入った学校は一旦外し、加配のない学校を優先し、学級数が多く切迫度が高い学校の順に充てるといった対応になると考えます。8年度は前年度の実績をもとに20校としていますが、今後も20校で固定せず、前年度の状況を踏まえて対象校が変わるという理解でよいですか。
答弁執行部
20校は令和7年度の実績をもとに予算計上しています。8年度に20校を超えた場合は、担任外の教員が少なく担当授業数が多くなる規模の大きな学校から優先的に配置します。8年度以降は、7年度の実績などを踏まえて改めて検討します。
質疑・意見委員
今回の独自配置は現場での柔軟性が高く、学校にとってとてもありがたい配置だと受け止めています。一方で、対象校数や基準は今後しっかり整理する必要があります。20校が必ずしも固定ではないという答弁だと理解したので、令和9年度以降は8年度の状況を十分踏まえ、必要な数を改めて検討してください。
15. 部活動支援事業
質疑・意見委員
部活動支援事業について、文部科学省が令和7年12月に作った部活動のガイドラインには、教師を顧問にする場合は他の校務や本人の事情を考え、負担が過度にならないよう十分留意するようにと書かれていたと思います。以前中学校教育課に確認した際、顧問の引き受けはあくまで任意で、校務や本人の事情を踏まえて断ることも可能とのことでした。今回、指導員の配置を拡充しているのは、子どもたちに影響が出ないようにする観点からも拡充しているという理解でよいですか。
答弁執行部
部活動指導員の拡充は、部活動が子どもの成長にとって引き続き意義あるものとなり、また教員の過重な負担を軽くするため、教員に代わって顧問業務を担える指導員の配置を進めているものです。
質疑・意見委員
部活動指導員は、教員の負担軽減や指導の専門性・質の向上に有意義だと思います。この点で、部活動に関する教員向けの希望調査票について、「引き受けない」という選択肢がなく、全教員に顧問をお願いすると書かれ、さらに「一任する」か「希望する部活動を書く」しかない中学校が市内にあると聞きました。教員が子どもと向き合う時間や授業を磨く時間を確保できる環境づくりのために指導員を増やしているなら、各教員が任意だと分かる様式にするか、様式を統一する対応があった方が、教育委員会の考えが現場に伝わります。伝わっていなければ不幸なすれ違いになるので、必要なすり合わせをしてほしいですが、考えを聞かせてください。
答弁執行部
顧問を複数配置して業務分担し、一人一人の負担を軽くする目的で、いわゆる全員顧問制に取り組む学校も一部あると認識しています。その際、希望調査だけでなく、職員との面談で事情や意向を確認した上で配置し、負担が過重にならないよう配慮していると聞いています。この点は校長会などを通じて、顧問を希望しない教員に強制しないようお願いしています。希望調査は学校ごとに状況が異なるため、今すぐ統一することは考えていませんが、引き続き各教員の状況を丁寧に把握し、部活動も子どものために大切な教育活動と考えているため、顧問を引き受ける教員の負担が過重にならないよう配慮します。
質疑・意見委員
学校ごとに実情があり、必ずしも教育委員会が全て統一するのが適切かは別問題ですが、最終的に面談などで学校の状況を説明してお願いすることがあっても、任意であることは示しておく必要があります。過去にPTAの入会でも、任意であることを示さず義務だと思われ、教育委員会が任意だと周知した件がありました。部活動でも、国全体として指導の質を上げるだけでなく、教員の働き方の観点から指導員の活用や地域移行の流れが進んでいるのであれば、希望調査を取る際にしっかり任意だと伝わるよう要望しておきます。
出典: 福岡市議会 会議録検索システム
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